プライベートデータベースの構築

加入者にとっては、事故や災害時の見舞金やさまざまな特典のある共済事業だが、主催するトータル・ライフ・コミュニティー側にとっては、どのようなメリットがあるのだろうか。もともと共済事業は、非課税の非営利事業であり、だからこそ、掛金も安くてすむのである。しかし、そのために、過剰金が出ても利益とはできず、共済会員に公平に分配還元しなければならないことになっている。それでは、まったくメリットがないではないかと思われるかもしれないが、そうではない。直接の利益には代えられない大きなメリットがあるのである。
メリットには、大きな3つの柱がある。
1.データベースを構築する
2.女性を組織化する
3.購買予定をリサーチする
これらはいったいどういうことなのか、具体的に見ていこう。
まず、データベースについてであるが、個人会員を募る際に、トータル・ライフ・コミュニティーでは、次の情報を保証条件として申告してもらうことにしている。
1.会員の住所、氏名、生年月日、職業、電話番号、取り引き銀行
2.家族全員の氏名、続き柄、生年月日
3.家具、家電、内装、衣類、宝飾品など、家の中にある5万円以上の家財一式
4.建物構造、所有区分、部屋数、居住年数
ごらんいただければおわかりの通り、これらのプライベートデータは、通常では取りにくいものばかりである。それが、共済事業に加入してもらうことによって、いとも簡単にデータベース化できてしまうのである。これらのデータが、次のビジネス展開に役立つことはいうまでもない。
“レディース・エイド・システム”が、女性だけをターゲットにしている点も、特筆しておかなければならないだろう。
いまや、さまざまな消費の決定権を握っているのは、女性である。日用品の購入はもちろんのこと、住宅の購入や自動車の購入さえ、主婦の意見が大きく影響をあたえる時代である。また、独身女性の購買力が絶大なことは、あらためて書くまでもないだろう。その意味で、女性が組織化できるということは、共済を主催する企業にとって大きなメリットとなるのである。女性に関心をもってもらえるように、さまざまな特典が配慮されているわけだ。
高額商品の購買ニーズがリサーチできるメリットもある。住宅、住宅リフォーム、家電、家具、毛皮、着物、貴金属、引っ越し、乗用車、海外旅行などの数多くの分野での1年以内の購買情報が得られるので、関係企業にとっては、またとない営業材料となる。
以上の点を考えれば、トータル・ライフ・コミュニティーの共済事業が、たんに個人会員のメリットを図るだけでなく、主催側にとっても、大きなメリットがあることが分かっていただけるだろう。カタログ販売、通信販売、通信教育、カルチャースクール、スポーツレッスン、展示即売会、ファッションショー、海外旅行ツアー、会員向け情報誌などを企画していけば、共済会員の女性ネットワークを通じて、ビジネスを拡大する可能性が無限に広がるのである。また、カード会社と提携してダブルカードを発行することも可能だし、販売においても、大企業や有名メーカーと提携できる可能性が生まれてくる。
また、新共済が本格的な動きを開始すれば、さらに新たなビジネスチャンスが広がってくる。
このように、共済事業は、大きなビジネスチャンスをかかえた可能性あふれる事業なのである。